2008年7月から今月2022年10月までの約14年間、28,362㎞を平均燃費49.1㎞/ℓで走ってきてくれた相棒「銀号」の燃費がここのところやや悪くなっている。
初めて自分でオイル交換をしてからというもの、交換作業は趣味の一つになって小まめに交換しているので、その他に考えられる燃費悪化の原因は3つ。
経験が教えるところによれば、騎手のメタボ化、空気圧の低さ、プラグの劣化になろうかと思う。
騎手のメタボ化は、ローマは一日にして成らず、一朝一夕に改善することは到底無理だが、空気圧の低さ、つまり自然に抜けて行く空気の補充はこれはもう心掛けの問題。
自転車やバイクは、抜けた感がなくても何日かに1回は空気を入れ足すべきなのだが、小生のように走りがモッサモッサしてきたなと感じてもなお空気を入れず、"空気を読めず"にそのまま乗り続けていると、ますますタイヤの空気が抜けてしまって燃費が悪くなってしまう。
オイル交換後のビフォー・アフターはあまり体感できないが、プラグの交換の場合は交換後の快適度を実感できる気がして楽しい、自分でするようになってから今回で7回目になる、やってみよう。

給油時に、前回給油時からの走行距離と給油量を記録し平均燃費を計算すると、さすがは"世界のホンダ"の「スーパーカブ」、街乗りがメインの期間だと、60㎞/ℓを軽く越えることがほとんどで、86.6㎞/ℓ、81.5㎞/ℓ、77.4㎞/ℓの時もあった。
反対に、18.7㎞/ℓ、19.2㎞/ℓ、27.2㎞/ℓといった極端に低燃費の期間は、もはや林道とは言えないような獣道を駆け上がっている時で、日付を調べてみるとたしかにその前後には鳥も嫌がるような奥山の、兎も嫌がるようなダートを走行している。
ただ、グラフを遠くから眺めると、トレンドが緩やかな右肩下がりを描いていて、これこそが騎手の目方の逓増の動かぬ証拠、遠くから"フーテンの寅さん"のあの唄が聞こえてくる。
♪目方で男が売れるなら~
こんな苦労も~
こんな苦労もかけまいに
かけまいに~♪

【過去記事】
スーパーカブのプラグは、車載工具で簡単に交換することができ、その車載工具は「銀号」の場合は運転席シートの左足側の脇腹に収納されている。
収納ボックスの下側を車体本体に引っ掛け、上側にあるマイナスの長いネジで車体本体に固定するようになっている。

このマイナスのネジを回し開くのに特別な工具は要らず、硬貨がよく使われるのだが、キャッシュレス社会の現代、コインの持ち合わせがない時もあろうことと思われる。
その場合はエンジンキーを横にしてあてがったり、類似の厚さと強度を持つ物が周辺にあれば何とでもなり、どのバイクでもそうなのかもしれないが、こういったところがカブの素晴らしいところと、一人で感激している。
今日は100円玉を用意して

反時計回りにネジを回すと

収納ボックスを
車体から取り外すことができる

車載工具から取り出すのは
プラグレンチとハンドル棒の2つだけ
あとは新品のプラグがあればOK

次に車体の右足側の横腹に移動

その前に

お気に入りのコンビニフック

【過去記事】2011年6月購入レッグシールドが車体右側に2つある

下の小さい方のレッグシールドを外す

黒いラバーステップの上に
オイルのフィラーキャップがあり
オイルの残量や汚れのチェックと
新しいオイルの注入はここから行う

内側から外側に押し出すと
レッグシールドは外しやすい

中を覗き込むと

プラグコードが見えている

ズーム・イン!

プラグコードを真っ直ぐ引き抜くと

【過去記事】2020年6月アクシデント
プラグコードが刺さっていた場所に
これから交換するプラグが見えている

旧プラグにプラグレンチを差し込む

レンチを回すハンドルを突き刺し
反時計回りに緩めて本体から外す
グッと力を入れるのではなく
最初はハンドルを軽く叩く感じ
そこそこ緩んできたら
あとは手で取り外すことができる

旧いプラグを外したら
新しいプラグを
ここまでの手順の逆に取り付ける

取付前に汚れ具合を見ておこう

左が旧プラグで右が新プラグ
今回の走行距離は短かったが

期間中に走ってきた林道がタフ
煤(すす)で真っ黒けになっている

本来はプロの人にきちんとしてもらうべきだろうけれども、オイル交換も一度やってみるとなかなか楽しく、何度かやっているうちに腕前も上がってくる。
古いオイルを抜く時など、最初の頃はドレンボルトを外す時、ちょうど書道の素人が半紙や道具、したがって当然のことながら手も墨で汚すのと同じで、手は汚すは、上手く廃油の受け皿に落とせなかったりするのだが、回を重ねるごとにどうかすると玄人なみに仕上がる時がある。
廃油を最後の一滴まで絞り落そうと、片方の手をハンドルに手をかけて車体を左右に傾け、もう片方の手は廃油の受け皿を、傾けた車体の向きに合わせてずらす一連の動作には我ながらうっとりする。
愛用している廃油の受け皿はアルミうどんの容器で、ずっと同じものを使っているがこれは実に重宝し、"捨てればゴミでも使えば資源"と悦に入っていたが、プラスチックをはじめとして、何年使っても腐らないこういった素材は地球環境にどうだろうかと、しおらしい思いを抱く時もある。
【過去記事】オイル交換
あれこれカスタムを楽しめるのもカブの魅力の一つだが、関連グッズでもなかなか遊ぶことができて楽しい。
1/25000の地形図にもない奥山の林道を走り回っていた頃、空気入れや修理道具などの応急処理の道具、雨に濡れてはいけない品物を収納するために、職人さんたちがよく使っている緑色の道具箱を荷台に取り付けていた。
「登山口まではカブで行く」をモットーにしていた頃には、登山道に入ったら荷物をできるだけ軽くしたかったので、道具箱には鍵を取り付けて、下山するまでの間の手荷物の保管箱として使用していた。
【過去記事】リトルカブリアボックス取付
荷台用のゴム紐は、終点の留め金付近の板ゴムがすぐに劣化して千切れるので何度か補修したが、これまたなかなか楽しい時間を過ごすことができた。
【過去記事】荷台用ゴム紐修理
後輪のタイヤの溝が心もとないので、ブレーキ回りの点検と併せてかかりつけ医にお願いすることにしよう。
ほどなく、「銀号」の走行距離は30,000㎞に到達する。
自動車の走行距離の目安である10万㎞のイメージが強過ぎてあまり実感が湧いてこないが、どこかで見た数字だと思ったら、3万㎞といえば日本の海岸線の総延長。
1985年から3年間にわたりNHKで放映されていた、"日本列島3万3千キロの海岸線を一筆書きの要領で巡り、現代日本を発見しようという紀行ドキュメンタリー"番組、『ぐるっと海道3万キロ』の3万㎞だった。
なんと伊能忠敬老翁よろしく、日本列島の海岸線を一筆書きで走ってきた計算になり、からきし根気というものがなく、飽きっぽくて醒めやすい性格のわりには珍しく、盟友「銀号」とは長い付き合いが続いている。