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茶凡遊山記

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塚地峠(土佐市)


 高知市の西隣りにある土佐市の、高岡と宇佐とをつなぐ往還道「塚地越え」は、四国八十八か所第35番「清瀧寺」から第36番「青龍寺」への歩きへんろ道でもある。

 途中の「塚地峠」から南には、「宇佐」の町並みと、「青龍寺」のある「竜岬」周辺を遠望することができる。

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 平成11年3月に開通した県道39号線「塚地坂トンネル」は、土佐市「中島」で県道282号線に分岐、「仁淀川」の右岸を河口へと南下、「新居」で県道23号線(黒潮ライン)へ合流するという、それまでのメインルートを一変させた。

 そして、この「塚地坂トンネル」北口から「塚地峠」を経て「宇佐」へと越える「土佐遍路道(青龍道)」が、遍路道のみならずハイキングコースとして再び注目されることとなった。


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「塚地坂トンネル」北口
「塚地休憩所」が遍路道入口
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「大師の泉」
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野宿するお遍路さん用の布団か?
してみれば休憩所の東屋は「善根宿」
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この「塚地坂」周辺は、幻の鳥といわれる高知県の県鳥、「八色鳥(やいろちょう)」の生息地でもある。

 またこの地は、西隣りの須崎市との境にある「虚空蔵山」から、「横瀬山」へと続く「横瀬山山系」の東端にあたるという。


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「虚空蔵山」はこのリンクをどうぞ!




それでは峠越えへ
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標高差は約100m
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 氷がなかった時代には、「宇佐」の港に水揚げされる朝獲れの鰹を、待ち構えていた行商人たちが砂がついたままで荷籠に入れ、「塚地坂」を越えて高知の城下や土佐市へと韋駄天のように走ったという。


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「浦の内湾」の南が「横浪半島」で、かつては「陸の孤島」と呼ばれていた。この「横浪半島」の東端が「竜」地区で、現在は「宇佐」から「宇佐大橋」が架かっているが、それまでは「竜の渡し」、住民もお遍路さんも船で「宇佐」との間を行き来していた。

 地図の太線の道が遍路道で、海上の航路もまた遍路道として記されている。


 なお、この地図は、上が南(太平洋)で、下が北にあたり、通常の地図とは上下が逆さまになっている。

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 本日の最終目的地は「宇佐大橋」を渡った先の「崎山」、そしてその南麓にある「白ノ鼻灯台」だが、随分と昔に登った「塚地峠」からの風景を思い出し、寄り道することとなった次第。


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 四国霊場第32番札所「禅師峰寺」から第33番札所「雪蹊寺」との間にも、海上の遍路道がある。

「浦戸湾」入口に「浦戸大橋」が架かる現在も、住民の生活道でもあり遍路道でもある県道が海上に残っている。

「高知県営渡船」はこのリンクをどうぞ!




「四国のみち」の一つでもある
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いたるところに掛けられている
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峠までは約15分
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見事な石畳み
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カブでも行けそう
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「もう一息」
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生命力に溢れている
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掘り切りマニアには堪らない
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100mごとにラップを刻める
約半分ほど登るとシダの群生地
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木漏れ日がグッド!
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峠が近い雰囲気となってくる
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どちらさんのお宅かな?
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木版に「南無大師遍照金剛」の文字
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界隈にはマムシが多いらしい
特に水場はないのだが・・
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「塚地峠」が見えて来た
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路傍に立つ遍路石
優れた石工も多いと聞く
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「塚地峠」に到着
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春にはツツジが美しい
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ハイキングコースは西の「大峠展望所」や
「茶臼山」「波介山公園」へと続いている
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「大峠展望所」「茶臼山」
このリンクをどうぞ!


「宇佐」へはここを南西に下る
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「手やり石」の石塔の上部には
人差し指以外を握りしめた道案内
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第36番「青龍寺」へと続く遍路道
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青字の「まむし」もインパクトあり
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峠で道が二手に分かれている
右下は「大峠展望台」へ
左上は「塚地峠休憩所」
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「塚地峠展望所」は
いつもきれいに掃除されている
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南西方向に
「宇佐」の町並み越しに
「横浪半島」最東端の「竜岬」
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地元のかたの手作りのベンチ
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下の段にもう一基を普請中
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本日の最終目的地
「崎山」は中段左で
「白ノ灯台」はその南麓
太平洋側に立っているため
ここからは見ることができない
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中段右に「宇佐大橋」
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「塚地峠」で、竹製のベンチを作っていた地元の男性とお話をさせていただいた。

「塚地峠」周辺にはマムシが多く、男性の知り合いは昨シーズンは16匹も生け捕ったそうで、それもなんと素手で捉えるとのこと。そして、シーズンになると、その知り合いのかたは、手に鎌を持ってこの峠までしばしば登って来るのだという。

 捉えたマムシはマムシ酒にするのだが、まずは、小さな穴をあけたペットボトルに水を少々とマムシを入れ、マムシのお腹の泥を吐き出させる。頃合い良しとなれば、マムシを取り出だしてタオルでよく拭き上げ、しかるのちにアルコール度数が15~16度ぐらいの焼酎の一升瓶に生きたまま入れる。

「谷や小川などの水気がない山にマムシは珍しいですね」と問うと、「下からかなり上がって来ているのだろう」とのことであった。

「マムシは人に飛びかかって来るがですろう?」と聞くと、「いや、こうやって踏み付けたら鎌首を持ち上げるが、踏まんかったら飛びかかってはきやせん」とも教えてくれたが、踏み付けている動作を見ていると、まるでそこにマムシがいるような気分になり気もそぞろ。

「横瀬山や茶臼山にもベンチを作っている、北に石鎚山や鳥形山もきれいに見えるので行ってみてごらんや」と勧めてくれたが、このあと「崎山」に登り「白ノ鼻灯台」へ行くことを告げ深謝して辞退したところ、おやつに持参していたのであろうポンカンを頂いた。

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来た道を引き返す
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根こそぎ倒れている木が最近多い
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四国遍路は時計回りが一般的
それゆえ今回の下山のように
反時計回りに歩くのは
「逆打ち」と呼ばれる
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石畳みまで下りて来た
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そのうち倒壊するのでは?
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よく整備された遍路道
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峠から300m下りて来た
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薪用か?
山の人の仕事はいつも丁寧
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半分ほど下りて来た
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さらに100m下りて来た
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時々見かけるが
黒テープ2本は何の標識?
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路面崩壊しないよう
排水設備も施されている
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ジグザグ道を繰り返す
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「塚地休憩所」に到着
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「塚地峠」から「宇佐」へ
半分ほど下ったところに
「摩崖仏」もあるそうな
これは一度見ておかねば
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「塚地峠」で頂いたポンカン
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 土佐市の西、須崎市との境にある「虚空蔵山」から、今日の「塚地峠」の北、土佐市の「横瀬山」までの山が、「横瀬山山系(別名:御領寺山系)と呼ぶことを初めて知った。

「横瀬山山系」のうち、これまでいくつかの峰々は歩いたが、「点」が「線」に変わるにはまだまだ遠い。

 さてまもなく正午になる、それでは次の「崎山」へと急ごう。



 
 



by ky_kochi | 2018-01-27 10:00 | 登山 | Trackback | Comments(2)
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Commented by タメやん at 2018-02-09 23:14 x
石仏
Commented by ky_kochi at 2018-02-18 09:02
 確かに、撮って来た登山口の案内板の画像にも「摩崖仏と遍路塚」として表示されていました。

 復習もさることながら、予習をしないのが子供時代からの悪い癖、せめて登る前にこの案内板を見ていればと、悔やむことしきりです。おさらいに行ってみます、ありがとうございました。

 

 
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