
衣ケ島(高知市)
♪御畳瀬見せましょ~浦戸を開けて~月の名所は桂浜♪
かつて1万トン級フェリー「さんふらわあ号」が入港していた、高知市の海の玄関「浦戸湾」の中央に、飛び石のような3つの島がある。
「鷲尾山」や「大平山」に登るたび、ゆっくり出かけてみようと思っていた島に、梅雨の晴れ間の午後、夕涼みがてらカブで行ってきた。

「鷲尾山」からの遠景
左から「玉島」「衣ケ島」「ツヅキ島」
対岸は「大平山」
(平成28年1月)

「大平山」からの遠景
右から「玉島」「衣ケ島」
「ツヅキ島」は「衣ケ島」に隠れている
対岸に「南嶺」の山々
(平成26年11月)

高知城を南へ

土佐二十四万石の下屋敷跡

「はりまや橋」に似ているが
「鏡川」にかかる「天神大橋」

「浦戸湾」の北西部「孕東町」
正面に「五台山」が見えている
左前方の岸壁にはかつて
1万トン級フェリー
「さんふらわー号」が発着していた

セメント工場から旧道へと入る

なかなかシュール

「浦戸湾」の出口が見える
海の向こうは亜米利加

左から「玉島」「衣ケ島」「ツヅキ島」

旧道は「灘」で
「宇津野トンネル」からの
県道34号線と合流する

♪街の灯りがとてもきれいねヨコハマ~♪
「横浜」バス停のそばに「衣ケ島」の案内

すぐに「ツヅキ島」への専用道となる

「衣ケ島橋」を渡り「ツヅキ島」へ

神社が見えて来た

南は「月の名所の桂浜」

「桂浜」へと渡る「浦戸大橋」が見える
「衣ケ島橋」を渡った先の、神社のあるこの島は「ツヅキ島」で、「衣ケ島」ではない。
「ツヅキ島」のもう一つ東にある「衣ケ島」は、国土地理院の地図には「衣ケ島」とあるが、この地図では「ナガツヅキ島」と表記されている。
さらに、「ツヅキ島」を「衣ケ島(一)」、「衣ケ島」を「衣ケ島(ニ)」と表記しているところを見ると、昔は二つをひっくるめて「衣ケ島」と呼んでいたのでは・・
「浦戸湾十景」の碑が建っている。
先人のサイトによれば、「浦戸湾十景」とは、昭和7年5月15日に高知新聞社が県民に公募した浦戸湾内の名勝地ベストテンで、昭和7年8月14日の高知新聞に、『介紹景十新内湾戸浦』と紹介されたらしい。
この「衣ケ島」をはじめ、「八州」「新田堤」「高知中の島」「長浜の桜堤」「丸山台」「愛宕山の眺望」「久万の海岸」「小一宮の宮桜」「西孕観音院」が選ばれたようであるが、地元の組織票であったのではないかとの噂もあるらしい。
「ツヅキ島」の「仁井田神社」の由緒書きに、高知県西部の旧窪川町、現在の四万十町に関連する記事を見つけた。
神社は、伊予の小千氏(後の越知氏)の先祖神で、新田開発の守護神とのこと。小千氏の祖、小千玉澄公は訳あって「浦戸湾」の「御畳瀬(みませ)」に上陸したが、神託を得て窪川町に移住し、先祖神六柱のうち五柱を窪川町の高岡神社(五社神社)に祀り「仁井田五社明神」と称したとある。
窪川町は生まれ故郷で、子供の頃には「ごしゃさん」と呼ばれる「高岡神社」の縁日に出かけたことがある。また、「台地米」や「香り米」として知られる「仁井田米」は窪川町の地名「仁井田」に由来する。

「仁井田神社」

隣には「鎮若宮八幡宮」

以前はバイクで行けたが
現在は二輪車は通行禁止

正面に「玉島」
右手前に「衣ケ島」

干潮につき「衣ケ島」へ渡渉可能
干潮時には2つの島が地続きになることから
「続島」と「長続島」と思われる

♪海が割れるのよ~道ができるのよ~♪

「衣ケ島」一周ツアー出発
本日は島を反時計回りに一周する

海の青さが写らない

島の南側

「浦戸大橋」

対岸に「大平山」

根元はまだ島に根付いている倒木

フナムシの大群が這い廻っていたが・・

カメラを向けると早足で逃げ隠れる

「衣ケ島」の東端
正面の「玉島」へは
船でないと渡れない

島の北側

あれにおわすは?

ご苦労様です

もう少しで「衣ケ島」一周

対岸に「ツヅキ島」が見えてきた
さっきより潮が引いている

左を見ながら

右を見ながら

「ツヅキ島」に戻り
振り返り見る「衣ケ島」
潮だまりができている

本日この時間が干底の53センチ
難なく「衣ケ島」を一周できた

「仁井田神社」に戻ってきた

「ツヅキ島」を後に対岸へ

「浦戸大橋」を遠望
右の小島は「裸島」

「浦戸大橋」の南詰は太平洋
「坂本龍馬記念館」は
現在リニューアル工事中

トロピカルな観光道路を「桂浜」へ

「竜王岬」への近道

作業道の先に

遊歩道が現れ

すぐに「竜王岬」の北に降り立つ

左手の浜が「月の名所の桂浜」

ここからが「竜王岬」への遊歩道

「海津見神社」(竜王宮)

「五色の浜」で知られた「桂浜」も
この辺りは磯になっている

西へ遥かに続く砂利浜
「横浪半島」の左に
うっすらと「興津岬半島」

きれいな花が咲いていたが
葉っぱしか写っていない・・
残念

「桂浜」を見ながら下山

再びの登り
心なしか夏バテ気味のユリ

「足摺岬」の方向(西)

「浦戸湾」の東岸から
3つの島を南から見る

「浦戸湾」の東岸から
3つの島を北から見る

「浦戸湾十景色」のひとつ
「八州」の「大膳神社」
山門には「お狸様」が鎮座
狛犬ならぬ狛狸には
面白い伝説が残っている

「八州池」に浮かぶ「浮御堂」

「毘沙門天浮御堂」

「浦戸湾十景色」のひとつ
「高知中の島」

下流に見える「鏡川大橋」の左岸が
「高知中の島」

「浦戸湾十景色」のひとつ
「新田堤」は
「板垣退助邸跡」の北

台座に注目

「板垣退助邸跡」の碑と比べると

配置が逆になっている

「浦戸湾十景色」のひとつ
「丸山台」

このあたりが浦戸湾の北端
「浦戸湾十景」は以前から興味があって、その正確な場所を知りたいと思い、インターネットや図書館で調べてきた。
先人たちのサイトで、有名どころは知ることができたが、場所によっては石碑もなくなっているようで、地元の知人に聞いても首をかしげるばかり。
高知新聞社へ出かけ、当時の新聞のコピーを調べてもらったが、あいにくこの時期の新聞はほとんど空襲で焼失しているとのこと。世の中には、ありそうでないものがたくさんあるものだと感じ入る次第。
by ky_kochi
| 2017-07-15 13:00
| リトルカブ
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