JR四国の「土讃線」には、坪尻駅(徳島県三好市)と新改駅(高知県香美市)の2つにスイッチバックがあるが、高知県の土佐久礼駅と影野駅との間にある「笹場信号場」跡に、昭和22年からわずか2年足らずの間だけ営業されただけの、幻のスイッチバックの引込線の遺構が残っている。【ご注意】画像は平成21年2月のものです。
中土佐町久礼の「大正市場」で
鰹のタタキを満喫したあと
上ノ加江の「わかしや」へ
残念、本日休業

見事な和舟

上ノ加江の浜

やっぱり地球は丸い

海水と真水が混じる汽水域

「笹場の大イチョウ」から西に入る

大銀杏は「お梅さんの木」と呼ばれ
平家のロマン伝説が残っている

舗装路を道なりに進む

舗装が切れたら農道を

右上に登る作業道が見えてくる

快適な作業道は
カブでも走れそうだが
ここは慎んでおこう

ゆるやかな登りが続く

立派なシダの葉

すぐに本線に取り付く

鉄道標識はなぜかシュール

線路のカーブに関連する用語で
ECCは円曲線の終点
End of Circular Curveの略
短いホームの跡が残っている、ここでタブレットの授受が行われていたものと思われる。
このホームの先で、本線とX線状に交差した引込線が右奥へと突き進んでいたはずだが、現在はすっかり藪に覆われていてその痕跡が見えない。
「第5笹場トンネル」(下り)
「影野」方向

「四鉄笹場トンネル」とある

「第4笹場トンネル」(上り)
「土佐久礼」方向

Ωとは懐かしい

下り特急「南風」号が
ひたひたと近付いてくる

アンパンマン列車が通過する

なかなかの迫力
「笹場信号場」は山上にあり平坦な場所がなく、引込線はトンネルを掘っていた。引込線が、本線とX線上に交差する形のスイッチバックであった。

「第4笹場トンネル」の右に、黒っぽく写っている部分がかつての引込線のトンネル入口の跡になる。

昭和22年からわずか2年足らずで営業廃止となったとは思えないほど、コンクリート製のトンネルは真新しい。

作業員の避難場所もある

トンネルの先は突き当りで

軌道終点標識の台座であろうか?
シュールのひとこと

側溝もまた鉄道独特の雰囲気

根元はしっかり丈夫かったけんど
幹が脆弱(はそ)かったかの?

下山開始



久礼湾の先に横波半島

「黒潮本陣」で休憩

近く新港には道の駅がオープンする
山上に見えているのが「黒潮本陣」

久礼のシンボル「双名島」

中土佐町久礼は言わずと知れた
鰹一本釣りの町
「鰹の圀のお手洗」もお洒落

「安和」駅に寄り道

太平洋に近接するトロピカルな駅

トンネル手前の
線路の微妙なたわみこそ
2番ホームに分岐していた頃の
ポイント跡の名残では?

かつての2番ホームか?

春の使者「スイセン」が満開
「安和」駅には以前、もう1つホームがあって、上り下りそれぞれ別のホームに停車したように思うし、特急列車行き違いのために使われていたようにも思う。
「安和」集落にも、かつてはたくさんの子どもたちの姿があった。使われなくなったホームに咲くスイセンは、次の汽車の到着を待つ人の群れのようにも見える。
スイセンの花が咲き始めると、土佐路には歩き遍路さんをよく見かけるようになる。冬来たりなば春遠からじ、もう少しで春が来る。