ブログトップ

茶凡遊山記

chabon.exblog.jp

仏が森(旧大方町)

 地元の皆さんが山頂に建てた鉄塔から、白砂青松の入野砂浜の沖合に、潮吹く鯨が見えるかも知れぬ。

 久し振りの晴天の日曜日、旧大方町(黒潮町)の最高峰「仏が森」に登ってきた。

f0308898_20263417.jpg


県西部の旧土佐佐賀町
「土佐西南大規模公園」の展望台
f0308898_20224899.jpg

鰹の町「土佐佐賀」
ついこの間まで女人禁制だった
「鹿島(かしま)」のはるか東に
「四万十町」の「興津岬」
f0308898_2145831.jpg


 この「鹿島」には、小学生の頃、汽車に乗って友達とよく磯釣りに来たものであった。漁港の近くで、和船の船大工をしていたおじいさんが、渡し船でこの小島に渡してくれた。帰りの汽車に間に合いそうにない時には、駅へと続く川を遡ってくれたこともあった。

 ご覧の通りの島、今に思えば、小学生だけでよく行かせてくれたものと思う、まことに長閑な時代であった。その「鹿島」の周りには、当時はまったくなかった防波堤がいくつも設置され、当時とはかなり眺めが変わっている。


f0308898_2023356.jpg

造花かと思い近づけば
f0308898_20234414.jpg

「アオノリュウゼツラン」というらしい
f0308898_2024288.jpg

「土佐白浜」を過ぎ
「上川口」に入って歩道橋をくぐる
f0308898_20241287.jpg

この橋の西詰を右折
「蜷川(みながわ)」に沿って北上

ずっと「にながわ」と思っていたが
「みながわ」と読むとのこと
f0308898_20243157.jpg

県道55号線は
「土佐くろしお鉄道」の線路をくぐる
f0308898_20244529.jpg

しばらくは立派な道が続く
f0308898_20245954.jpg

右に行くと「伴太郎」集落に
ここは「打井川(うついがわ)」方向へ

【ご注意】

 四万十町「打井川」には、人気の「海洋堂ホビー館四万十」や「かっぱ館」があり、見学後に四万十市へ向かう時に、カーナビがこの県道大方大正線へ誘導することがあるらしい。

 この県道55号線は、ところどころ狭隘な部分があり、山道を走り慣れていないかたにはお勧めできません。

f0308898_20252518.jpg

趣きのある三差路を左に
f0308898_20254265.jpg

良い雰囲気の林道になる
f0308898_20255521.jpg


「千代の碑」とある
今もお供え物が絶えないという
f0308898_202694.jpg


 対岸には、「千代のとどろ」と「千代が渕」が見えている。この辺りに「待王坂」や「王無浜」といった、「王」と名の付く地名があるのは、その昔、後醍醐天皇の第一皇子、尊良親王がこの地に流されたことに由来する。

 この地の荘官「有井庄司」はこの皇子を手厚くもてなし、その娘の千代は、親王に食事を届ける役目をしていた。千代は時刻を知るために懐に鶏を抱いていたが、ある日食事を届ける前に鶏が鳴いてしまい、それをはかなんだ千代はこの滝に身を投げる。この話を伝え聞いた親王は、この地に墓を建て、毎日その菩提を弔ったと伝えられている。


f0308898_20262234.jpg

広場から見上げる「仏が森」
頂上直下は存外きつそう
f0308898_20263417.jpg

「佛ケ森隧道」南口に到着
隧道入口の西側に
そそられる林道のゲートあり
f0308898_2027168.jpg

この林道はどこへ?
f0308898_2027178.jpg

車種まで限定している
f0308898_20273248.jpg

いたるところに「発砲禁止」の立札
f0308898_20275052.jpg

「佛ケ森隧道」北口に駐車
f0308898_202818100.jpg


「仏が森」への登山道の入口、「佛ケ森隧道」の北口に立てられた案内板には、全国的にも数多く残っているといわれる、一つ足りなかったことを伝える「九十九谷(つくもだに)伝説」が記されている。

 昔、弘法大師がこの地を訪れた時、ここに千の谷があれば四国霊場八十八か所の札所を建てよう、ということになったが、天の邪鬼が谷を1つ隠したため九百九十九の谷しかなく、弘法大師は去ってしまった。

 このことを苦々しく思った地元の村人は、四つん這いの天の邪鬼を踏みつける阿弥陀如来像を彫り、山頂の祠に奉納したという。

f0308898_20282596.jpg

それでは入山
f0308898_20284577.jpg

しばらくは作業道を歩く
f0308898_20285785.jpg

「黒潮町」と「四万十市」の境界尾根に着く
f0308898_20292417.jpg

随所に実に親切な赤テープが
f0308898_20303752.jpg

お菓子のノエルに見える
このノエルは長い
1本まるまる食べてみたい
f0308898_20314559.jpg

倒木の根の地中側
f0308898_2032176.jpg

倒木の根の地表側

次第に土の部分が雨で取れると
屏風状の風倒木となる
f0308898_2032188.jpg

実に親切な赤テープ
f0308898_20323799.jpg

植生も豊か
f0308898_20325127.jpg

このタイプの風貌が多い
f0308898_2033656.jpg

これだと迷わない
進入禁止のロープまである
f0308898_20332775.jpg

すらっとした美人がお出迎え
f0308898_20334529.jpg

ここだけ岩がある
f0308898_2034541.jpg

手作りの鉄塔が見えて来た
f0308898_20342280.jpg

自己責任で登るようにとのこと
イエス・サー
f0308898_2035582.jpg

こりゃあ存外高いですゾ
f0308898_20351961.jpg

まずは頂上の社に参拝
f0308898_2036993.jpg

海抜687mとある
f0308898_20362162.jpg

あらたかなおかたが四体おられるが
「天の邪鬼」を踏みつけているという
「阿弥陀如来」様はどちらにおいでかな?
f0308898_20363369.jpg

地図アプリ「DIY」
これは使える
f0308898_20364687.jpg


では本日のメインエベント
鉄塔の真下に立つ
f0308898_20475138.jpg

これは勾配が早い
f0308898_204846.jpg

うっ、行けるかの?
f0308898_20481431.jpg

展望台には辿り着いたが
微妙に揺れて立てぬ
f0308898_20482468.jpg

座(いざ)ったままで撮影
f0308898_20483672.jpg

やっと慣れて来た
f0308898_20484738.jpg

やっと立ち上がれた
手すりの上辺が腰の位置に下がる
高知の西南端「足摺半島」が見える
f0308898_20485671.jpg

反時計回りに西から東へ
f0308898_2049759.jpg

白砂青松の入野海岸
f0308898_20491730.jpg

太平洋の大海原
f0308898_20492934.jpg

家の沖はアメリカですぞね
f0308898_20493855.jpg

得も言われぬ錆び具合
f0308898_20494845.jpg

四万十町「御在所山(大観峰)」方面
f0308898_20555334.jpg


長居もしづらいし
足元もおよけないし
何とかして降りなければ
f0308898_2056487.jpg

錆びちょるが切れんかの?
f0308898_20561459.jpg

潮吹く鯨は目視できず
f0308898_20562493.jpg

こりゃあ前向きには降りれん
f0308898_20563596.jpg

ゆるゆると下りて行く
f0308898_20564599.jpg

ようやく地ベタに着いた
f0308898_20565574.jpg


お名残り惜しゅうはござりまするが
ここらでお暇(いとま)いたしやしす
f0308898_2057494.jpg

鮫肌のような木肌
f0308898_20571419.jpg

贅沢な広葉樹の絨毯
f0308898_20572437.jpg

立ちはだかる倒木
f0308898_20573544.jpg

「594」の標柱
f0308898_20574644.jpg


 ここで道が3つに分かれる。左の作業道は登って来た作業道で、真ん中の作業道と右の登山道は、途中で接近する。

 帰路は「佛ケ森隧道」の南口に下山したいので、ここは右の小道を進む。10分ほど進むと、右下へ下る踏み跡がある、と聞いたが・・

f0308898_20575629.jpg

根元がカクッと曲っている
f0308898_205872.jpg

理科室で見たことがある
人体模型の血管さながら
f0308898_2058162.jpg

ここにも倒木
f0308898_20582482.jpg

正しく「佛ケ森隧道」の真上手前にいる
f0308898_20583450.jpg

真ん中の作業道に再び合流
f0308898_20584463.jpg

約10分ほどで
トンネル南口への下りの踏み跡とあるが
どうも見当たらぬ
この白骨林で断念
f0308898_20585450.jpg

あなたはどこから落ちてきましたぞ?
f0308898_2059276.jpg

イノシシの仕業か?
f0308898_20591042.jpg

ヌタ場にしては水たまりが無いが・・
f0308898_20591884.jpg

「佛ケ森隧道」北口の登山口に到着
f0308898_20593076.jpg

今日もステッキを忘れてきた
登山口で借りた杖を返却する
f0308898_20593953.jpg

ここからさらに北(ナビでは右)へ
四万十市の最奥部
「常六(じょうろく)」集落に
走り抜けたい気もするが・・
f0308898_20595788.jpg

隧道の北口から南口へと
帰路に着く

標高差約200mを約30分
広葉樹の葉で滑りやすい道を
ひたすら直登するのは予想外にきつい
f0308898_2101024.jpg

隧道の南口の右手
ここに下りてくる予定であったが
かなり荒れている印象
隧道北口の登山道往復が賢明かと
f0308898_2101926.jpg


 約1年近く五十肩に悩んでいるが、下山の際に思いがけないことが起こった。

 広葉樹の落陽が急斜面に降り積もった登山道、一度滑り始めると数メートルは止まらない。尾根の広場の手前、直線で10mほどの下り坂で、尻もちを着いたままズルズルと滑り始め、咄嗟に左手で傍らの木を掴んだ。

 順手に掴めばまだしも、逆手に掴んだために、五十肩の真っ最中の左肩をイヤというほど捏ねる格好になり、痛いので手を離したいものの、離せばそのまま滑りこけるものの、あまりの痛さに悲鳴を上げた。

 ところが、捨てる神あれば拾う神あり、これがうってつけの逆療法になったのか、肩が少しラクになった。いやはや、どこに幸せが転がっているかわからない、合掌。


by ky_kochi | 2016-01-31 13:00 | 登山 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://chabon.exblog.jp/tb/24915700
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 横倉山(1/5)【カブト嶽】(... 鷲尾山(高知市) >>