全国的な寒波襲来となった11月20日には、思いがけない降雪に阻まれた「鉢ケ森」だったが、今朝は真っ青な秋の高い空。この日をおいて他にないと欣喜雀躍、迷わず再挑戦してきた。
これまで、冬山は完全な食わず嫌い、夏山は蛇に怯えて近寄らずで、秋の晴天の山行がほとんど。普通の秋山登山のいでたちで登山口に立ったものの、雪山というほどではないが、思いがけない雪踏みの山行となった。
旧香北町から大豊町へと越える
「谷相(たにあい)林道」の「松尾峠」から
「松尾越」「ゴトゴト岩」を経由するルート
左(西)良し、右(東)も良し!
(11月20日寒波襲来時)
西も晴天
東も晴天
「暁美(ぎょうみ)橋」を
「日ノ御子」へと渡る
上流の「剣山系(徳島県)」方向も快晴
右後方に「御在所山」を見ながら
高度を稼いで行く
日陰には雪が残る
鞍部が香美市と大豊町の境界
「松尾峠」
そこそこの距離があるが全線舗装
「松尾峠」までの道のりと
「松尾無線中継所」は
『松尾峠(旧香北町~大豊町)』をご覧下さい。
「松尾無線中継所」跡
「松尾峠」からは正面に
霊峰「梶ケ森」を見ることができる
逆もまた真なり
「梶ケ森」に行かれた時は是非
南に見える「松尾峠」にご注目!
目指す「鉢ケ森」
ほとんどフラットなルートと聞いたが
存外距離も高さもありそう
峠から北に進んだ先の
ヘアピンカーブが登山口
このエリアに独特の案内板
「ゴトゴト」とは
人気スポット「ゴトゴト岩」
雰囲気の良い登山道
綿帽子を被っている
少しの間だけ植林の中を行く
こらっ、驚かすなと言うちゅうろうがね
視界が上に開ける
心なしか「梶ケ森」が近付いたような
前方に「鉢ケ森」が見えてきた
ここから見ると近く見える
あちこちに標石がある
美人がいつどこで見ても綺麗なように
ブナはいつどこで見ても麗しい
短い急坂を下りると
「松尾越」の広場に到着
帰りにおさらいをするが
北の方向にある赤テープに従い
右へと進むのがポイント
直進する道が見えているが
その先にある四差路へと戻らず
「難路」コースに入りやすい
植林がなく晴空(あっから)としている
なかなか良(え)いですやいか
たいへん歩きやすい
右手に洋菓子ノエルのような倒木
四差路に1本立つブナの大木
若葉の頃にまた来たい
次第に迫ってくる「鉢ケ森」
ほどよい間隔で赤テープ
変わった造形の木
苔むした岩がゴロゴロし始めた
この先がもしや・・
人気スポット「ゴトゴト岩」
踏むとゴトゴトと音がするらしい
左上から右下への谷川の地形
こちらが右下の下流側
再び歩きやすい道になる
北に視界があり明るい
苔むした岩は梅雨時はさらに良さそう
登山道は良く整備されている
足元に雪がふえ始めてきた
山頂の北側の日陰部分に入る
どの木も落葉している
腹巻をした木もある
倒木も多い
赤テープにホッとする
この辺りはまだ道とわかるが
どこが道じゃろう?
ここも人気スポット
本日は雪化粧
「色の白いは七難隠す」
いえいえ難などありません
失礼しました
へし折れたというより
へし割れた木
帰りの有力な目印
赤テープが2つ見えちょりますが
道はどこですろう?
適当に尾根に駆け上がる
おおっ、
思わず期待する次の光景
北に「梶ケ森」が見えている
あの稜線から手前が北壁になる
「梶ケ森」を眺めながらの昼食に最適
「梶ケ森」の右(北東)を見る
方向的には徳島県の祖谷地方
山頂まであともう少し
怪しい足跡がある
これは熊ではないが
ここは「物部(ものべ)」
目撃情報が多い「奥物部」に近い
いったい何があったんです?
山頂広場に到着
祠には安徳天皇が祀られているという
山名板の右手に
「松尾越」方向への道が見える
「ゴトゴト山経由松尾峠」
「難路」とカッコ書きされている
大変な藪漕ぎの道らしい
「韮生(にろう)の里」が南に見える。
南西の高知市方向に土佐湾が見える
中央の稜線の上は太平洋だが
上手く映っていなくて残念
♪空と海との間には~♪
この山頂まで
手水鉢をどうやって運んできたのか・・
西方向に「大師堂」とある
「鉢ケ森」のもう一つの登山コース
「河野」ルートの途中にある
「岩屋大師堂」であろうか
東方向には×印(難路?)がある
山頂の山名板の北側から
南側の「土佐湾」方向を見る
苔か木か判りかねる
自らの踏み跡を目印に下山開始
山頂下の広い斜面に下りて来た
「梶ケ森」のアンテナ群が左(西)に
「山荘梶ケ森」は中央鞍部に見える
生命力を感じさせるブナ
イッツ・グレイト!
下草は刈り払われているのか
そもそも生えないのか・・
「梶ケ森」の背中に四国山地の峰々
ではいよいよ下山開始
斜面の右(東)方向へ向かう
地球は丸い
登って来た時の踏み跡が大いに役立つ
ところどころ見覚えのある倒木
赤テープを発見
下ることだけは解っているが・・
踏み跡がない・・
赤テープを発見し登山道へ合流
ファンタスティック!
踏み跡もしっかり残っている
道と聞けば道という感じ
こうなってくるとたしかに道
立ち止まって写真でも撮っていたのか
両足がきちんと揃っている
左手に巨岩が見える
突端には古木が生えている
腹巻の木まで戻る
なかなか入念
まもなく北斜面の東端
大岩を左後ろに
徐々に高度を下げていく
右は「谷相山」であろうか
サカキ or シキビ?
「近頃の若いモンは榊と樒も、
雄松と雌松の違いも知らん」
嘆いていた伯父を思い出す
ここまで下りてきて
道が良くなっても
ホッとする赤テープ
渋い道が続く
記憶にない倒木がある
いよいよ忘れっぽくなった
赤色が茶色になったものか
あるいは別の素材か
年季の入ったテープ
白い部分は全部雪かと思ったら
水晶でできた白い部分も混ざっていた
「ゴトゴト岩」の手前
春はアケボノツツジが見事だという
左手の下流側
右手の上流側
春までキタタキの入居は不能
また別のへし割れた木
これは振り返った画像であるが
登りで高いモミの木に出くわしたら
左手に登っていくこと
正面に続く溝のような道はNG
ナイスコントラスト
四差路のブナの木が正面に
この四差路をおさらいすると
正面が麓からの登山道
北にも道が伸びている
南にも道が伸びている
通り過ぎて下から見ると
東から西へ山頂に向かう登山道と
北(右)と南(左)への
良く踏まれた道が交差している
これはキタタキの仕業かの?
ノエルの広場まで下りてきた
2本ともにツルが巻き付いている
「松尾越」の鞍部広場に到着
やあ、ただいま
正面は廃道となっているという
「松尾」集落への古道か?
登山口へは左へと駆け上がる
少し登って振り返ると
正面に続く道が見えている
直進すると
先ほどの四差路と合流するのでは?
いい塩梅に陽も傾きかけた
登山口へ急ごう
赤テープと白い貼り紙の間を
しばしの登りとなる
調査用の貼り紙なので
いつまでここにあるかは不明だが
登って来る時にこの「松尾越」まで来たら
右(北)方向に赤テープを探そう
いやあ今日もなかなか良かった
「松尾無線中継所」が見えてきた
イノシシのヌタ場
見慣れぬ足跡
子供のものではなさそうだが・・
植林の中を進む
ここにもヌタ場がある
してみれば先ほどの足跡は
イノシシかもしれぬ
なかなか捻じくれちょる
「谷相林道」の上まできた
上手くお伝えできないが
林道からはかなりの高さがある
雪で足を滑らせたら一大事
打撲だけでは済みそうにない
登山口に入った直後は
降雪がある日は迷いやすい
登山口からは
林道に沿って直ぐに左に登る
右手正面が登山道と間違いやすい
すぐに左折し登攀開始されますよう
下山まで快晴に恵まれた
「松尾峠」まであと200m足らず
こらっ、落書きしたらいかん
登山口周辺は道が狭い
車は「松尾峠」に駐車した方が無難
年内おそらく見納めとなる「梶ケ森」
「松尾無線中継所」の上方に
施設跡が2つ見えている
以前、斯道の大先達に、林道の東に4つあるいは5つ、西側に1つ、施設跡が残っていると教えていただいた。
登山前に、今日の登山口付近から少し南側の道を登ると、西側の1つがあるとの記事を見たが、今日はその道を通らずじまい。ただ、東側の山上には、本舎とは別の2つの施設を目視することができた。
「鉢ケ森」は遠くに見えるが
実際に登ってみると近い
片道1時間ほどで登られる
さすがに北側は冷え込みが厳しい
「松尾無線中継所」跡
少し雲が出てきた
明日はお天気下り坂
ううむ、渋過ぎる
2階から3階への外階段
外階段があった理由を知りたい
1階から2階へも外階段
そういえば以前に建物内に入った時
館内に階段の跡がなかったような・・
それにしてもシュール
建物の北側に設置された
イノシシの罠
檻の左側には
赤テープがたくさん貼られた登山道
「谷相山」への登山道であろうか
檻の右側には作業道
本舎の上にある施設への道か?
帰路の「谷相林道」から
「松尾無線中継所」跡を振り返る
画像右の鞍部「松尾峠」から
左(西)に続く稜線の北側を西進し
画像左「鉢ケ森」へ縦走したことになる
「御在所山」の北側まで下りてきた
「永野」集落へと下る途中から
「御在所山」を遠望する
独特の山容をした山だが
こちらからは普通の形に見える
この日は出発前に、道の駅に併設された直販所に電話して、現地の空模様を教えていただいた。開店前後の忙しい時間帯にもかかわらず、「鉢ケ森」方面を見渡せる場所まで移動していただき空模様を詳しく教えてもらい、おかげさまで楽しい登山をすることができた。
降雪のある山を歩いた経験が少なく、どこが登山道やらさっぱり判らなくなった時にはさすがに不安になったが、先人たちの山行ログの地図とスマホのGPSアプリとでなんとか登頂できた。
この日の発見は、登って来た自分の登山靴の踏み跡が一番の目印になるということ。高村光太郎の『智恵子抄』にも、「僕の前に道はない僕の後ろに道は出来る」とある。
ただ、小さく気が利いて大きく間が抜けている小生は、他人の別ルートへの踏み跡をわが踏み跡と見誤ってしまいそうで怖い。