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星ケ窪(2/2)【復路】(旧仁淀村)

「星ガ窪」の南麓に、「堂林」(越知町)という集落がある。平成24年6月に全国に3つしかない投入堂(なげいれどう)の1つ「聖神社」と「大タヲ山」を訪ねた時、偶然に通りかかったのがこの「堂林」であった。

 緑色の深淵な渕に感激した後、この道は一体どこに繋がっているのか、行けるところまで行ってみようと走っていると、今回の「星ガ窪」への近道と思われる道標を発見した。

 歩道に近い作業道のようだったのでやり過ごしさらに高度を上げて行くと、思いがけず「葉山風車」の分岐に到着。迷わずレフトターン、20基の風車が並ぶ越知町と津野町との分水嶺へと駆け上がったことであった。

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「松尾」から「谷山大師堂」まで南下
途中の道は1/25000地図にも記載が無いが
おそらく緑色の点の航跡かと

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これまた1/25000地図にはないが
水色の線の方向へとひたすら走る
途中には国道までの距離案内もあり
まず迷うことはない

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やがて酷道439号線(橙色)に降り着き左折
すぐに「長者」集落へとさらに左に分岐
随所にある道案内に従い
「星ガ窪」へと再び高度を上げる

緑色の輪っかが「星ガ窪」の草競馬跡
東端からは「田代」集落へと林道がある
南にも林道があったがこちらは行止り
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「星ガ窪」西入口で南西方向へ
Uターンしている舗装路を進む
途中に道案内がなく心細いが
辛抱強く走り続けると
越知町道「下ノ谷堂林線」に突き当たる
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南正面に風車群を見上げながら南西へと登り
「葉山風車」の道案内のある三差路を左折
№11風車の西で尾根道と合流する

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木々の影が東に長くなって来た
まだまだ先は長い
早く出立せねばならぬ
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なにせまだあの稜線を縦断せねば・・
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「星の家」横から
南麓直下へと続いていそうな道を
平成24年に見た近道と思い込み・・
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途中には眺めの良い広場もあり
頭の中ではもう自信満々
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おやっ?どうも様子がおかしい・・
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ありゃ、何と行止りになっちょる
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「星の池」に引き返し西を見れば
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着いた時には全く視野に入っていないが
立派な道が
西に向かって折り返している
が、この車道もたしか1/25000地図には
途中までしかなかったと思うが・・
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落ち着いてよく見れば
ちゃんと「越知葉山方面」と
案内もしてくれちょりますやいか
そうですそうです
そこへ行きたいがです
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現在も採掘が進んでいる「鳥形山」
今でもあの高さに聳えて見えるが
石灰石の採掘前はその名の通り
山頂付近は見事な円錐形だったと聞く
頂上の三角形部分がスパッと横に
切り取られたイメージらしい
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舗装路を辛抱強く西進するうちに
越知町道「下ノ谷堂林線」に突き当たる
「堂林」集落はこの三差路を左に下るが
本日は右に登って「風の里公園」へ
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現在は「堂林~下の谷」間が通行止めだが
復旧すれば「桐見川」に沿って下り
越知町へと抜けることができるし
「聖神社」や「大タヲ山」にも行ける
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平成24年に見た作業道は
いま通ってきたような立派な道ではなく
自転車なら何とか行けそうな道であった
現地の再調査が必要である
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「聖神社」(投入堂)と「大タヲ山」は
こちらのリンクをどうぞ



いよいよ「風の里公園」が近づいて来た
山の夕暮れは早い
急がねば
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この電線も1/25000地図にはない
四国電力ではなく民間敷設の電線か?
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地図で見ると
「白石川」経由の酷道439号線合流にも
大いに惹かれるものがある
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ここが「風の里公園」への分岐
左折すると「風の里公園」で
直進すれば「白石川」集落
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5年前に初めてこの道標を見た時には
思わず声が出たが
あれからすでに5年とは・・
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左側には「白石川 R439」
右側には「堂林 星ガ窪」
と書かれている
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根元には立派な松茸があるに違いない
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地球の皺
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ところどころやや荒れているが
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あっという間に「不入山脈」分水嶺に到達
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前方は№11の風車
風車は全部で20基なので
ほぼ真ん中に取り付くことになる
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来るたび曇りだが今日は珍しく晴天
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№12、13、14と風車が西に続く先に
「鶴松森」(かくしょうもり)のシルエット
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ほんに良い天気
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「鶴松森」が近づいて来る
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西端の№20の風車が終点
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すぐ左に「鶴松森」の登山口
ここからだと30分もあれば登頂できる
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四万十川の源流点は
県内にいくつかあるがどれが本物じゃろ?
上流の支流ごとの源流を
四万十源流と呼んでいるとも聞くが・・
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さて陽があるうちに帰ろうか
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高知県西南端「足摺岬」方向
こうして見ると
土佐は海国でもあるが
とてつもない山国でもある
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「風の広場」で休憩
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風車の現物が展示されている
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「風の広場」から北の展望
左端が「鳥形山」で
右奥が「石鎚連山」
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広場はかなり広い
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オキナグサの津野町での分布図
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山頂部分を消失した「鳥形山」
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広場の北右前に「泉」の集落
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「泉」集落の右に
「石鎚山」(中央)と
「筒上山」(右)のドーム
さらにその右(東)に「手箱山」
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消えた三角形はどんな形だったのか・・
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「展望ゾーン」から東南方向に
須崎市を遠望する
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「北山」分水嶺に残り半分の風車が続く
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№11風車(手前)から№1の風車
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今日はほとんどの風車が停止している
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ジワジワと夕暮れの風情
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「堂林」から先ほど登って道が左に見える
前方は「風車体験ゾーン」
ここへは寄っておかねば
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最も風車に接近できる№11風車
風車が回っている時は
ブーンという音が間近で聞ける
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「マムシ注意」の警告
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やあっ
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急な階段を登り切ると
「石鎚神社遥拝所」があるが
この塔石
「中津明神山」の方向を向いている
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実際の「石鎚山」は
黄色の葉の上にある
小枝の真上あたりにある
もしかすると「中津明神山」山頂には
「石鎚神社」があって
その遥拝所かもしれない
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四国の西の背骨「石鎚連峰」まで
折り重なるように山々が連なる
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「風車体験ゾーン」下山途中から
「鳥形山」の南壁を見る
人造の白いザレは一層痛々しい
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№1風車(東端)から須崎湾方向を俯瞰する
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♪空と海との間には~♪
どこまでが空で
どこまでが海か
太平洋が綺麗に見えていたが
海の青さを上手く写せない
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まもなくこの辺りへは
路面凍結で来られなくなる
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「風の里公園」総合案内図
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№1風車を後に
東前方に「黒森」を見ながら下山

 津野町側から稜線に辿り着き、「風の里公園」へと大きく左折するところを右折、舗装路を東へと進んだ先にあるのが秀峰「黒森」(984m)。

 地図上では無名峰が多い「北山連山」の中で、地元のかたが山名として認識する唯一の山であるとのことである。

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いつもはここを直進し
「重谷」集落へと下山するが
本日は通行止めになっていたため
「黒川」集落へと下山する
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こ、これは堪らんっ
マニア必見の切通し
林道は岩塊をぐるりと右に巻いている

初めて「黒川ルート」を走ったが
思わぬ眼福に預かった
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「北山」と「一斗俵」の文字を発見

 高知市民が「北山」と聞くと、高知市の北側に連なる山並みを連想するが、「不入山」(いらずやま)から東に派生する「不入山脈」のうち、「鶴松森(かくしょうもり)から「蟠蛇森」(ばんだがもり)までの旧葉山村の区域を「北山」と呼ぶという。

 また、「一斗俵」と聞くと、「四万十川」の最古の沈下橋、「一斗俵沈下橋」を連想するが、高知県内で初めて同じ地名を目にした。

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初めて通る「黒川」集落の中央部には
鎮守の森が鎮座していて
長い石段が麓から続いている
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「塔婆」の「おとうば」か?
鎮守の森の長い石段は次回の宿題に
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 旧仁淀村ではかつて草競馬が盛大に行われ、「星ガ窪」と「松尾」の2か所に競馬場の跡が残っていること、そのうち「松尾」へはハナモモの桃源郷「上久喜」を経由して行くことができること、さらに「松尾」には「明神山」という由緒ある山があることを知った。

「星ガ窪」と「堂林」の近道の道標を見た3年前の記憶もじわじわと甦り、「上久喜」を経由し「松尾」と「星ガ窪」へ行き、帰路は「堂林」から「桐見川」沿いに越知町から高知市へ、あるいは時間があれば津野町の「風の里公園」を抜けて高知市へと、気分はまるで遠足前の小学生。

 が、そう簡単には問屋が卸さない。転ばぬ先の杖、「星ガ窪」から「堂林」の間が自信が無かったので、周辺に詳しい先輩に道を聞くと、予定ルートの途中2か所が通行止めとなっていることを教えていただいた。知らずに出掛けていたら、時間を大幅にロスし、予定した行程の半分も行けないところであった。

 奥山の道は、1/25000地図にさえ載っていないこともしはしば。何といっても現地のかたの情報が一番、先輩に感謝しながら高知市へ帰り着いた時にはすでに日没。のべ8時間のカブでのロデオ旅、さすがに少しばかり腰にダメージが・・




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by ky_kochi | 2017-10-26 15:00 | リトルカブ | Comments(0)

おもに高知の山歩き


by ky_kochi