衣ケ島(高知市)
2017年 07月 15日
かつて1万トン級フェリー「さんふらわあ号」が入港していた、高知市の海の玄関「浦戸湾」の中央に、飛び石のような3つの島がある。
「鷲尾山」や「大平山」に登るたび、ゆっくり出かけてみようと思っていた島に、梅雨の晴れ間の午後、夕涼みがてらカブで行ってきた。
対岸は「大平山」
(平成28年1月)
「ツヅキ島」は「衣ケ島」に隠れている
対岸に「南嶺」の山々
(平成26年11月)
高知城を南へ
左前方の岸壁にはかつて
1万トン級フェリー
「さんふらわー号」が発着していた
県道34号線と合流する
「衣ケ島橋」を渡った先の、神社のあるこの島は「ツヅキ島」で、「衣ケ島」ではない。
「ツヅキ島」のもう一つ東にある「衣ケ島」は、国土地理院の地図には「衣ケ島」とあるが、この地図では「ナガツヅキ島」と表記されている。
さらに、「ツヅキ島」を「衣ケ島(一)」、「衣ケ島」を「衣ケ島(ニ)」と表記しているところを見ると、昔は二つをひっくるめて「衣ケ島」と呼んでいたのでは・・
「浦戸湾十景」の碑が建っている。
先人のサイトによれば、「浦戸湾十景」とは、昭和7年5月15日に高知新聞社が県民に公募した浦戸湾内の名勝地ベストテンで、昭和7年8月14日の高知新聞に、『介紹景十新内湾戸浦』と紹介されたらしい。
この「衣ケ島」をはじめ、「八州」「新田堤」「高知中の島」「長浜の桜堤」「丸山台」「愛宕山の眺望」「久万の海岸」「小一宮の宮桜」「西孕観音院」が選ばれたようであるが、地元の組織票であったのではないかとの噂もあるらしい。
「ツヅキ島」の「仁井田神社」の由緒書きに、高知県西部の旧窪川町、現在の四万十町に関連する記事を見つけた。
神社は、伊予の小千氏(後の越知氏)の先祖神で、新田開発の守護神とのこと。小千氏の祖、小千玉澄公は訳あって「浦戸湾」の「御畳瀬(みませ)」に上陸したが、神託を得て窪川町に移住し、先祖神六柱のうち五柱を窪川町の高岡神社(五社神社)に祀り「仁井田五社明神」と称したとある。
窪川町は生まれ故郷で、子供の頃には「ごしゃさん」と呼ばれる「高岡神社」の縁日に出かけたことがある。また、「台地米」や「香り米」として知られる「仁井田米」は窪川町の地名「仁井田」に由来する。
「続島」と「長続島」と思われる
船でないと渡れない
潮だまりができている
現在リニューアル工事中
「横浪半島」の左に
うっすらと「興津岬半島」
残念
山門には「お狸様」が鎮座
狛犬ならぬ狛狸には
面白い伝説が残っている
「板垣退助邸跡」の北
「浦戸湾十景」は以前から興味があって、その正確な場所を知りたいと思い、インターネットや図書館で調べてきた。
先人たちのサイトで、有名どころは知ることができたが、場所によっては石碑もなくなっているようで、地元の知人に聞いても首をかしげるばかり。